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だらだら思いつくままに香港フィルのコンサートの感想を書いています
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オペラを作曲完成しなかったマーラーですが、彼の完成されたオペラの楽譜が
発見されたと、香港のSOUTH CHINA EVENING POSTで掲載されました。
マーラーのこのオペラ作品が見つかるまでには次のような経緯を経たそうです。
(下記紙面よりぼくが雑に抄訳)

1865年3月にユダヤ系イギリス人のアーサー・サッスーン卿が
香港上海銀行(現HSBC)を創設したが、同行の創設45周年(1910年)の
記念セレモニーのために、オペラの作曲を1907年にニューヨークの
メトロポリタン劇場にマーラーが招かれた際にサッスーン卿自らが
ニューヨークで直接マーラーに委嘱した。
ベートゲの「中国の笛」に出会ったことで、後年マーラーは「大地の歌」を
作曲した事は知られているが、実はサッスーン卿のオペラ作曲依頼が
きっかけであることがオペラ作品「GOLDENE GLOCKE(金鐘)」の楽譜と
共に発見されたマーラーとサッスーン卿との往復書簡の内容調査によって
今回明らかになった。

書簡の内容によると、マーラーはこれまで自身が感じ取ったことを
自分の意志で作曲するのを旨とし、委嘱されて作曲することは本意ではない、
と語っていたが、サッスーン卿が東洋芸術の素晴らしさについて
マーラーに伝え、またマーラーはサッスーン卿から紹介された
このベートゲの作品と知り合うことで、東洋への関心をマーラーは
深めていった。さらにサッスーン卿が中国に残る様々な昔話をマーラーに
紹介することで、マーラー自身なりの東洋観が確立したことで、オペラ作曲に
取りかかった。音階が異なるさまざまな中国の鐘を作品に取り入れたため、
マーラーのとしては珍しく、約1年半を要して作品を完成した。

何故100年以上もこの作品が発見されなかったのか?という謎ですが、
新聞によるとマーラーが作曲を完成した後、サッスーン卿に対して、
「やはり作曲は自身の意志で作るもので、委嘱という形は受け入れがたい。
しかしながら東洋芸術にふれるきっかけを与えてくれたサッスーン卿には
敬意を払うということで、完成した作品は差し上げます。」と書簡で
語っているそうです。

委嘱料を受け取ることをマーラーが断ったこと、生前マーラーは一度も
この作品を取り上げなかったこと、そして何といっても、マーラー自身の意志を
尊重するということで、サッスーン卿は香港上海銀行の創設45周年記念の
セレモニーの際にこの作品を明らかにすることはありませんでした。
またサッスーン卿は自分の家族にも銀行関係者にも、マーラーの作品についての
話は一切していませんでした。

今回漸く発見された経緯についてですが、サッスーン卿は香港の歴史上では
アヘン戦争の裏の立役者である「阿片王」 デヴィッド・サッスーンの五男で
あることから、香港の歴史では恥ずべき存在のため、表舞台には出にくかった
事情があったようですし、何よりも家族ですらこの事実を知らなかったため、
楽譜の存在は誰も気がつかなかったそうです。
今回楽譜が発見されたのは、サッスーン卿の末裔が書庫の整理していた際に
偶然発見したそうです。

ストーリーは炮台山の北角に住む航海・漁業の守護神である主人公の
”天后”(ソプラノ)が、魔法の金鐘を使ってさまざまな奇跡を起こし、
悪を倒すといったラブロマンス作品。
登場人物は天后の他に正義感あふれる太子(テノール)、太子の恋敵で海賊の
”将軍オー”(バリトン)、ユニコーンにも似た架空の動物の牛頭角(バス)、
青衣にまとった謎の女性(アルト)など。
マーラーの作品としては珍しく小規模な2管編成の全2幕。

この「金鐘」では中国の太古の銅鑼や梵鐘、号鐘などさまざまな鐘が
使われます。委嘱される2年前にマーラーが作曲した交響曲7番で
カウベルを効果的に使った作風と似ているとの事です。

このオペラ「金鐘」ですが、香港フィルで上演することが決定しました。
同フィルの音楽監督をつとめるエド・デ・ワールトはこの作品について
次のようなコメントを出しています。

「私が幼い頃、故郷のアムステルダムではメンゲルベルグが
マーラーの作品を何度となく取り上げていましたし、
1920年(私が生まれる前ですが)にはマーラー音楽祭を開催し、
マーラーの作品全曲をアムステルダムで演奏をしました。
今回アムステルダムで生まれ育った私がマーラーのオペラ「金鐘」を
初演することとなりました。当時マーラーの数少ない理解者であった
メンゲルベルグがどこか私にこの任を託してくれたような感覚を覚えます。
私が香港フィルの音楽監督をつとめていることと、マーラーのオペラ作品の
発見は何か運命めいたものを感じます。」

Wikipediaによるとマーラーは次のオペラを作曲していたそうです。
「アルゴー号の勇士たち」(未完成、散逸)
「リーベツァール」(未完成、散逸)
「シュヴァーベン公エルンスト」(破棄)

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5月23日の演奏会
5月23日に香港フィルのチケットを入手し、このブログを参照させていただきました。サン・サーンスの交響曲3番を聞きたくて、バンコクから香港まで飛びました。
香港フィルはバイオリンの音色が綺麗ですね。シルクのような・・・とでも言うのでしょうか。冒頭部から心に響きました。
しかし、オルガンが加わるの冒頭部分、今まで聞いていた演奏では超弱音で始まるのに、いきなり大音響が鳴ってしまい・・・あれは絶対に事故だったのではないかと思っていますが、周囲はいたって平然としていました。おかしい・・・。現地の方々のブログとかなら話題になってるのでしょうかね?
後半はエドさんの指揮も勢いを増し、グイグイ惹きこまれました。残念なのは箱・・・。文化中心の音響ってどうなんですか?僕は1階席でしたが、残響が少なすぎて、ホールの臨場感がなく、スタジオで聞いているかのようでした。各パートのブレンドが聞きたくてもディテールばかりが聞こえてしまうのは、香港フィルほどの実力があるのにもったいないですね。
突然お邪魔してすみませんでした。ただ、あのコンサートの感想をどなたとお話しようか?と思った時に貴方のブログを思い出したのでした。
Kentaro 2009/05/26(Tue)18:14:38 編集
演奏者のミスです
Kentaroさん
BKKからHKGまでお越し頂きありがとうございます。
オルガンの冒頭は明らかに演奏者のミスです。
慌ててオルガニストはエドの顔を振り返って
みましたしね。

HKPOの演奏会の感想、どっさりとたまってしまって
いますが、また追々upさせて頂きます。
ばってん 2009/06/07(Sun)02:00:35 編集
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