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だらだら思いつくままに香港フィルのコンサートの感想を書いています
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1996年より香港在住です
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アダムス; Short ride in a fast Machine
郭文景(Guo Wenjing); 遠い旅(世界初演)
マーラー; Sym.1
指揮; エド・デ・ワールト
ソプラノ; 張嘉琳(JiaLin-Marie Zhang)

ついにこの日がやってきました、エド・デ・ワールト就任コンサート。勿論当日券は売切。通常はお客さんを入れない舞台後方のオルガン席までぎっしり入るほどの盛況ぶりですから、デ・ワールトへの期待が並々ならないということが感じられました。お披露目コンサートとはいうものの、プログラムを見ればわかるように実に意欲的。1曲目のアダムスの作品については出版元のサイトのリンクを貼っておきましたのでご覧ください。アメリカのオケでは頻繁にアンコールで演奏される曲の一つですし、デ・ワールトはかくて自分のオケだったサンフランシスコSOと録音もしています。小気味のいい実に明るく楽しい作品です。次の中国四川省重慶生まれの作曲家郭(Guo)の”遠い旅”、チベットを題材としたソプラノ付の作品ですが、これが非常に素晴らしかった。中国人の作品だからラーメンのチャルメラみたいなのとか、共産主義万歳!なんてタッチとは全く大違い。ベルグのヴォツェクのような無情さ、そしてマーラーのリュケルトリーダーのような人生のはかなさが融合したような実に深遠で緊張感のある作品だった。こんな音楽がすでに中国の現代音楽で生まれているとは衝撃的でした。それにしてもこの作品で歌った張(Zhang)、声の美しさ、声量のコントロール、テキストのもつ表現、どれをとっても言うことなし。現在彼女は主にフランスのトゥールーズ・キャピトル劇場で活躍していますが、これから必ず大きな評価をうけることでしょう。

そして最後はマーラー。オランダ放送オケとはマーラー全集を完成していますし、Sym.1はミネソタSOとも録音していますし、今後5年かけてマーラー全曲演奏を計画していますし、就任コンサートにマーラーをもってきたことからも、マーラーには並々ならぬ意気込みがあるのはかつて僕がインタビューした際の彼の言葉からも伺い知れます。演奏ですが鋭角的でもなく、粗野なものでもなく実にマイルドな演奏ですが、ひとつひとつのセンテンスが実に丁寧で、そして愛情がこもった演奏だなとまず感じました。何度かデ・ワールトと話をしていますし香港フィルのスタッフからも聞いていますが、実に人間味のあり気さくでいつもジョークを言ってみんなを和ませてくれる、そんな彼の個性が音楽にも満ちあふれていました。3楽章は指揮棒をもたず、とても細かく楽員に両手を使ってニュアンスを伝えようとしたのは、実に印象的でした。香港フィルの演奏も今まで聴いた演奏とは一回りも二回りの上でした。やればできるじゃん!なのか、指揮者が違うとこれだけ違うのか!といった疑問は今シーズンの演奏を聴いている内に答えがでることでしょう。なおこの写真はデ・ワールトがまだ30代、バイロイト祝祭を指揮した頃のものです。

ここ数年、都響とベルティーニさんのマーラーの演奏のために何度か出張などを利用して日本まで聴きに行っていってました。しかし今春都響とのバトンをおいてしまい、彼の演奏が日本で聴けなくなって実に寂しいなと感じていたのですが、香港にいながらにしてマーラーや様々な作品がデ・ワールトの指揮で身近に聞くことが出来るなんて夢のようです。すでに彼は家族と住む香港の家(Repulse Bay)も決まり、本腰を入れて香港フィルとの仕事にあたることになります。日本にも素晴らしい海外の指揮者が日本のオケの音楽監督や主席指揮者をつとめていますが、家族ごと家を移して活躍をしている指揮者というのは、おそらく戦前のローゼンシュトックというような特別な事情でない限りいなかったのでは?

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