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だらだら思いつくままに香港フィルのコンサートの感想を書いています
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1996年より香港在住です
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今週金曜&土曜香港フィルを指揮する鈴木雅明さんに今日インタビューさせてもらいました。
http://www.hkpo.com/eng/concerts_and_ticket/concerts/concertdetail.jsp?id=166


    

鈴木さんというと何と言っても”バッハ”という印象ですが、今回の香港フィルでの共演では全くバッハの作品を取り入れていないのはどうしてでしょうか? 
-大きな編成のオーケストラにはバッハの作品の演奏が不向きである事、またそもそもバッハが作曲した頃のオーケストラは現在のオーケストラとは全く異なっていることから、バッハの作品を取り上げませんでした。逆に大きな編成のオーケストラでしか表現できない作品もあるので、今回はハイドンやモーツアルト、メンデルスゾーンの作品を選びました。BCJ以外の楽団との演奏の際にバッハの作品を取り上げて欲しい、とよく依頼を受けますが、基本的にはバッハ以外の作品を取り上げていることとしています。
ところで来年4月にボストン交響楽団と共演するのですが、オーケストラの大変強い要望もあったため、ヨハネ受難曲を指揮します。

香港フィルとの共演となったきっかけは?
-私のロンドンのエージェントから香港フィルとの共演のオファーがありました。以前はどうか分からないが、最近素晴らしい演奏を香港フィルが行っていること、またメンバーの出身国が実に多彩である、とエージェントから聞いたため、香港フィルに大変関心を持ち、今回の共演となりました。なお今回の演奏会にあたっては、香港フィルにお願いをしてゲストコンサートマスターとして寺神戸亮さんを呼んでいただきました。

香港フィルの印象はいかがでしょうか?
-まだ一日しかリハーサルをしていませんが、管楽器がとりわけ優秀ですね。香港フィルの音楽監督のエド・デ・ワールトが管楽器(オーボエ)出身であることから、管楽器にはとりわけオーケストラに対してより注意を払っているような印象があります。

鈴木さんと香港との関係は?
-実はプライベートを含め、今回はじめて香港を訪問しました。中国にも行ったことがありません。香港からは数年前からBCJへ招待を受けていたのですが、スケジュールの都合がつかないため、BCJも今まで香港で演奏会を行ったことがありませんでした。

鈴木さんにとってバッハという存在はどういったものでしょうか?また今回はバッハ以外の作品を演奏されますが、他の作曲家の作品を演奏する際に、バッハとの関連付けなどを意識されることはありますでしょうか?
-バッハとの出会いはずいぶん小さな頃からありましたが、その当時は現在のように多くのバッハの作品を自分が演奏するとは思っていませんでした。若い頃はむしろ1960年代にショルティとウィーン・フィルの来日公演のブルックナーの交響曲第7番、そして1970年のバーンスタインとニューヨークフィルとの来日公演のマーラー交響曲第9番を聞いて大変感銘を受けた、という印象があります。その後カール・リヒターによるバッハの演奏を聞いてからバッハに大きな関心を抱きました。そしてバッハのカンタータ全曲録音をすることになって以来、バッハとは切っても切れない関係になりました。バッハ以外の作品、例えばモンテヴェルディやシュッツ、モーツァルトやハイドンなどを演奏する際に、特別バッハの作品を意識したり、関連付けることはありませんが、バッハ以外の作品を演奏した後、再びバッハの作品を取り上げると、バッハの素晴らしさにいつも強く実感しますね。

今年の秋、東京シティフィルとマーラーの交響曲第1番を演奏すると聞き、大変驚きました。
-以前からマーラーの作品を取り上げてみたいと思っていたのですが、東京シティフィルとの共演が決まり、その際にこのオケの音楽監督の飯守泰次郎さんに「好きな曲を振ってもいいですか?」に訊ねたところ「どんな曲を指揮されても結構です」と快諾されたので、マーラーを取り上げることとしました。実はマーラーの作品を指揮したことは一度もないため、今からとても楽しみにしています。

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2009/20110シーズンにはなかったのだめコンサートが決定! 
http://www.hkpo.com/eng/concerts_and_ticket/concerts/concertdetail.jsp?id=175 
指揮はエド・デ・ワールト、ピアノは最近DGデビューしたアリス=紗良・オットの妹の
モナ=飛鳥・オット。
 
http://www.mona-asuka-ott.de/

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黒澤明生誕100周年を記念して、2009年12月19日~2010年01月17日の期間、
黒澤明生誕100年記念祭が香港で開催中です。AK100のサイト


”世界の巨匠 黒澤明監督作品のフィルムコンサート”
日時:2010年1月3日(祝) 18時30分開演
会場:香港、Island East、Cornwall House、Artis Tree内特設ステージ
演奏:香港フィルハーモニー管弦楽団
指揮:西本智実
演奏曲:黒澤映画・『乱』、『影武者』より、
チャイコフスキー作・ロミオとジュリエット 他(予定)

入場は無料ですが、ここのサイトで予約が必要です。

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 来週金曜(11/27)に香港フィルで演奏されるジョンアダムスの”ドクター・アトミック交響曲”、これは原子爆弾誕生の物語をオペラにジョン・アダムスがオペラ化した作品を交響曲として纏めた作品です。香港フィルのサイトより

オペラ「ドクター・アトミック」については、HMVジャパンのサイトに詳しく書かれているので転載します。 
 ジョン・アダムズ:『ドクター・アトミック』 
原子爆弾誕生を描いた衝撃のオペラ 
なぜ人類はこんな恐ろしいものを作り出したのか― 
作曲家ジョン・アダムズと演出家ピーター・セラーズの「問題作コンビ」による、原子爆弾誕生の物語。「原爆の父」ロバート・オッペンハイマーと仲間たちの科学への情熱、そして政治の介入と倫理との葛藤を描きます。公開された軍関係文書や手紙などを中心にセラーズが再構成した台本、アダムズのドラマティックな音楽、核融合を表すバレエが舞台を彩り、2005年のサンフランシスコ・オペラでの初演は大きなショックを観客に与えました。 緊迫のうちに人類最初の核実験、トリニティ計画は無事に終了。そして静寂のなか、「水ヲクダサイ」と日本語の朗読が響き渡る、衝撃のオペラです。  HMVのサイトより

ドクター・アトミック交響曲は2007年イギリスのプロムスで作曲者アダムス自身が初演指揮しましたが、その時の音源がfile shareサイトにありましたので、関心のある方はお聞きください。

最初ぼくは聴く予定にしていなかったのですが、作品の内容とYouTubeの画像、紹介したpromsの音源を聴いて、これは日本人としても聴きに行かなくちゃ!と思い、コンサートに行く予定です。

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昨年はリーマンショックなどの経済危機の影響で中止になった 香港フィル野外コンサート、今年はちゃんと行われます! 詳しくはこちらまで。
http://www.hkpo.com/eng/concerts_and_ticket/concerts/concertdetail.jsp?id=171

一昨年の野外コンサートでは無料配布された15,000枚のチケットが 即日で無くなっちゃたので、興味のある方は早い目にサイトに書かれている メールアドレス迄連絡をされた方がいいですよ。 
 
なお2007年に行われた野外コンサートの模様はこちらをご覧ください。
http://hkpo.blog.shinobi.jp/Entry/45/

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指揮・ヴァイオリン: コルヤ・ブラッヒャー 
 
 
モーツァルト: 交響曲第41番 
シューマン: ヴァイオリン協奏曲 
チャイコフスキー: 弦楽セレナード

コンサートプログラムはこちら。 http://download.hkpo.com/files/concert/hse_prog/20091002&03_Blacher.pdf

 
ベルリンフィルのコンサートマスターを長く務め、現在はアッバード率いるルツェルン音楽祭オケのコンサートマスター、コルヤ・ブラッヒャーが2005年、2007年に続き再び香港フィルとの共演。なおコルヤ・ブラッヒャーの父は高名なドイツの作曲家ボリス・ブラッヒャー。 
 
最初のモーツアルトも最後のチャイコフスキーもコンマス席に座ってオケのメンバーと一緒にブラッャーは演奏しました。大きな破綻もないし、ブラッヒャーが要求する音楽をHKPOは奏でようとしましたが、お互いの自主性を高く要求される指揮者なし(時々席を離れてブラッヒャーは指揮することもありましたが)の演奏はどうも香港フィルには限界があるようです。ブラッヒャーの求めた音楽は実にしなやかで、新鮮味あふれるものであったのが、聴いていて想像が出来たので、結果的には実に残念な内容でした。やはりHKPOにはエドみたいなうるさ型の指揮者にしっかり手綱を締めてもらった演奏の方が 結果的には良いようです(演奏家は大変でしょうがね)。 
 
なおシューマンのヴァイオリン協奏曲、この曲は本当に色々と紆余曲折があった作品なので、ちょっと作品紹介(wikiより一部転載) 
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1853年9月下旬から10月初旬とわずか2週間程度で作曲された。ヨーゼフ・ヨアヒムの要請を受け、またシューマン自身もヨアヒムが弾くベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を聞いて感銘を受け、このヴァイオリン協奏曲ニ短調を書いた。しかし、なぜかヨアヒムはこのヴァイオリン協奏曲を取り上げることなく自筆譜を封印し、クララ・シューマンは「決して演奏してはならない」と家族に言って聞かせていたという。それは、シューマンがライン川に身を投じる直前に書き上げていたピアノ曲「天使の主題による変奏曲」の主題と協奏曲の第2楽章が酷似していたためだという。シューマン自身はこの曲を、「天使から教えてもらった曲だ」と語っていた。結局シューマンのヴァイオリン協奏曲は、1937年にベルリンの図書館でヨアヒムの蔵書から発見されるまで陽の目を見ることはなかった。世界初演はナチス・ドイツ宣伝省主導で、同年11月26日にゲオルク・クーレンカンプの独奏、カール・ベーム指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の共演で行われ同時に全世界に向けて短波放送で流された。しかしこのときの演奏は、クーレンカンプ曰く「シューマンの自筆譜のままでは演奏不可能」として、自身が大幅に書き換えた版によるものであった。実際にクーレンカンプが言うように演奏不可能な箇所はあるが、クーレンカンプの改訂は演奏不可能な箇所を修正するだけではとどまらないものとなっている。翌12月にセントルイスでアメリカ初演を行ったユーディ・メニューインが「自分こそが真の初演者」と宣言するほどであった。レコード録音はテレフンケン社が担当する事になったが、然し、現在と異なり当時は専属契約関係が厳格であり、それ故にエレクトローラHMV系のベームを使う事が出来ず、その為に自社看板指揮者のハンス・シュミット=イッセルシュテットを起用して同年12月20日にベルリン・ジングアカデミーで録音された。 
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という、なんとも悲しいシューマンの末路と政治に翻弄された作品です。 
 
この協奏曲でもブラッヒャーは弾き振りでしたが、ソロ以外の場面では楽員に向かって指揮をし、オケはそれなりに反応していました。この作品はぼくは殆ど今まで聴いたことが無い作品なので、今回のコンサートを聴いただけで感想を述べますと、いかにもシューマン的な旋律がちりばめてあり、もっと評価されてもいいんじゃないか、というのが最初の印象でした。しかし彼が作曲したシンフォニーやピアノ曲に較べて、ダイナミックさや印象深い旋律などはありませんが、シューマン自身が「天使から教えてもらった曲」と語ったようになんとも純粋な作品だなと思います。 
 
それにしてもブラッヒャーみたいな演奏家がオケのメンバーを支えているベルリンフィルやルツェルン音楽祭オケってなんか凄いですね。
 
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指揮: ジョン・ネルソン 
ソプラノ: アンナ・カテリナ・アントナッチ 

ハイドン: 交響曲第86番 
ベルリオーズ: クレオパトラの死 
ハイドン:ナクソスのアリアンナ 
ベルリオーズ: 「ファウストの劫罰」より 鬼火のメヌエット、妖精の踊り、ラコッツィ行進曲
コンサートプログラムはこちら。
http://download.hkpo.com/files/concert/hse_prog/20090925&26_Antonacci.pdf

今日のコンサートはハイドン→ベルリオーズ→ハイドン→ベルリオーズというプロ。最後のラコッツィ行進曲以外、ぼくにとっては実は初めて聞く曲ばかり、というぼく的には珍しいコンサートでした。 

まずハイドン。以前ハイドンについてコメントしたけど、実はちょっと苦手というかぼくにはよく判らないのがハイドン。この86番は突然旋律が止まったかと思うと、全然違った雰囲気の旋律が奏で出す、というハイドンらしい手の込んだというか、ちょっと人を食ったような作品。贅沢な娯楽って聞いていて感じましたね。でも他の作品と同じく旋律が耳に残らないンですよね、ハイドンって。 

続いてイギリスのコヴェントガーデンでカルメンを演じ、絶賛を博したアントナッチが登場。 
まずはベルリオーズの「クレオパトラの死」。これは素晴らしかった!死を間近にしたクレオパトラの苦悩と孤独、最初はプログラムの歌詞を追っかけながらコンサートを聴いていましたが、アントナッチの実に叙情的な歌いっぷりに引き込まれ、彼女の歌う姿に見入っていました。周りの人たちもぼくと同じように歌詞を読みながら聞いている人が多かったのですが、彼女の熱唱のために次第にステージ見入って聴かれる人が見られました。 

休憩を挟んでまたまたハイドン。ハイドンの作品なのに歌詞はイタリア語。そして歌手のアントナッチは楽譜を見ながらの歌。なおベルリオーズの時は楽譜無しでの熱唱。ちなみにアントナッチはイタリア人です。この曲は交響曲と同じく、全く印象が残らず・・・。 

最後は「ファウストの劫罰」より3曲抜粋。いい演奏をしたのだけど、なんかアンコールみたいな感じでした。プログラム全体を通しての組み立て方があまり良くなかったように感じます。最初にシンフォニーをおいて、次にベルリオーズのカンタータ、休憩を挟んで今度はハイドンのカンタータ、そしてベルリオーズのファウスト、ってどうもバランスが取れていないというか、聞き手としてはなんかおさまりの悪い曲順だったな。最初に序曲か何かを入れて、カンタータを2曲続けてから前半終了。後半にシンフォニーか管弦楽曲を1曲ってした方が良かったんじゃないかなぁ。 

指揮したジョン・ネルソン。手堅い演奏はするものの、これといって特徴を感じられない指揮者だったのもちょっと残念でした。
 
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ワーグナー:
”ニュールンベルグのマイスタージンガー”第一幕前奏曲
”タンホイザー”~おごそかなこの広間よ
”ローエングリーン”第一幕前奏曲
”トリスタンとイゾルデ”前奏曲と愛の死 
R.シュトラウス: ”ドンファン” ”サロメ”最後のシーン 
指揮: エド・デ・ワールト 
ソプラノ: デヴォラ・ヴォイト 

2009/2010のオープニングはいきなり超メジャーソリストが登場。METや世界中のオペラハウスから引っ張りだこのデヴォラ・ヴォイトがワーグナーR.シュトラウスを歌います。それでも一番高い席でHK$520(約7,000円)、一番安い席だとHK$180(約2,500円)だからたまらない!プログラムは当初ローエングリーンからスタート予定だったのですが、エドの意向でマイスタージンガーを最初に演奏することになりました。オープニングなんだからマイスタージンガーから始める方が確かにいいですよね。長い夏休みを終えて久々のエド指揮の演奏だから、ちゃんとエド色がサウンドに出るかな、新メンバーも数人加入したし、どうかな?と思いながらコンサート会場向かいましたが、さすがにやってくれます、エド。どっしりとそして実に洗練されたサウンドで、今年も素敵なコンサートを聴かせてくれるなぁ、とちょっとにっこり。 

ヴォイトですが、有り余る程の声量と表現力で、さすが世界のオペラハウスを席巻する歌手だなと実感しましたが、もう少し人間味がある歌が出来なかったかな?と少し思いました。イゾルデのトリスタンに対する切ない愛、サロメの屈折はしているけどヨカナンへのひたむきな愛、それがヴォイトの歌があまり上手すぎて、かえって人間味が無かったって感じ。まあ贅沢な要求なのかも知れないけど。 

ところで今シーズンからHKPOのサイトでコンサートプログラムがpdfで見ることが出来ます。 
http://download.hkpo.com/files/concert/hse_prog/20090904&05_Deborah_Voigt.pdf 
コンサートの雰囲気をプログラムを見て、少し感じて頂けるかな? 

なおエドが30年前にアムステルダムコンセルトヘボウ管弦楽団と録音したワーグナー集がfile shareにありましたので、興味のある方は下記サイトからDLして下さい。 

この録音はフィリップスによるコンセルトヘボウの最初のデジタル録音で、1979年9月に行われました。 
http://rapidshare.com/files/280694755/WagEdoOver_549.rar

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ブラームス: ハンガリア舞曲(3曲) ヴァイオリン協奏曲 
バルトーク: 管弦楽のための協奏曲 
指揮: 張弦(Zhang Xian) 
ヴァイオリン: ヴィクトリア・ムローヴァ 

昨年の2007/2008のグランドフィナーレはアサートンのショスタコSym.7で派手に終わらせましたが、今回の2008/2009のグランドフィナーレは女流中国人指揮者張弦でバルトークの管弦楽のための協奏曲で〆。張弦は2007年に衝撃的な香港フィルとのデビュー演奏を繰り広げた指揮者。 

まずはブラームスのハンガリア舞曲から3曲。いきなりビックリです。なんという流麗なそして力強い演奏なんですか!完全に作品を、そしてオケを彼女は手中におさめています。チェリが来日公演で何度かアンコールでハンガリー舞曲を演奏しましたが、その当時の衝撃を彷彿させる演奏でした。 

2曲目はブラームスのヴァイオリン協奏曲、ヴァイオリンはムローヴァ。勿論名前は知っているけど、LPやCD、放送でも恐らく聴いたことがないんです。はっきり言って、可もなく不可もなくという当たり障りのない演奏っていう感じでした。演奏を聴きながら、昨年五嶋みどりが演奏した同じブラームスのヴァイオリン協奏曲のとんでもない名演奏を思い出しました。http://hkpo.blog.shinobi.jp/Entry/274/ 完全に役者が違うね、ムローヴァとみどりだと。張弦の見事なサポートがありながら、主役がこれだから、せっかくのブラームスも印象薄・・・。 

メインのバルトーク。もう声も出ませんでした。もの凄い緊張感、そして心地よい開放感。Concerto for Orchestraという題名が何故バルトークが付けたのかを紐解いてくれるような演奏でした。奏でられる楽器それぞれが協奏曲のように奏で、オケがソロ楽器をサポート。そのソロ楽器はオケ側に戻り、また違うソロ楽器が協奏曲のように奏でる。そして全体が完成されていく、というのがこの作品だったのですね。聞き慣れたと思っていたこの作品の真価が張弦の演奏で初めて発見することが出来た、そんな素晴らしい演奏でした。 

張弦はかつてニューヨークフィルのアシスタント指揮者でしたが、現在はイタリアのジュゼッペヴェルディミラノ交響楽団の音楽監督を2009年のシーズンからつとめることになりました。
http://www.laverdi.org/english/index.php 

香港フィルを是非是非また指揮をして欲しい指揮者です。そして間違いなく僕がもっとも評価する若手指揮者(彼女は現在36歳)です。 

なお張弦がインディアナポリスSOを指揮した演奏会がオンデマンド配信しています。 曲はベートーヴェンのSym.4。 これも見事な演奏です! http://www.instantencore.com/music/details.aspx?PId=5028246


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ハイドン: 「無人島」序曲
モーツァルト: クラリネット協奏曲
ハイドン: 交響曲第59番「火事」、第85番「王妃」
指揮: ニコラス・マクゲラン
クラリネット: アンドリュー・サイモン

イザベル・ファウストがモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番を演奏する予定が、家庭の事情で演奏会前日にキャンセルが決まり、演奏会当日急遽香港からドイツに戻るという事態に。同じような状況は数ヶ月前にもありましたが、前回と同じく今回も香港フィルのメンバーが代役をつとめることに。ただ今回は前回と違い、曲目変更をし、モーツァルトのクラリネット協奏曲を香港フィルの首席クラリネット奏者アンドリュー・サイモンが代役。
 
演奏会前日に代役出演が急遽決まったにも関わらず、実に見事な演奏をアンドリューが奏でてくれました。というか、こんなに素晴らしいモーツァルトのクラリネット協奏曲が聴けるとは夢にも思いませんでした。今までコンサートで聴いたクラリネット協奏曲の中ではぴかいちのベストですね。朗々とそして伸びやかに旋律を奏でるアンドリュー、世界の檜舞台でソロ・クラリネット奏者として充分活躍出来る素質を兼ね備えています。香港フィルを聴いた方は木管楽器、金管楽器、ティンパニーの力量の素晴らしさに一様に驚かれれますが、その中でクラリネット首席のアンドリューは欠かすことの出来ない存在ですので、香港フィルから決して脱退して欲しくないメンバーの一人です。

モーツァルトの前後に演奏されたハイドン。ハイドンってのは耳当たりのいい作品、そして特徴的な曲のタイトルをつける作曲家ってイメージが強くぼくには今ひとつ踏み込んで聞きたいな、って思う作曲家ではありません。今夜のコンサートもそうで、聞き終えて何かピンと来ないのが正直な感想。
 
指揮者のマクゲランはアメリカで活躍しているイギリスの指揮者。彼のサイトを見て頂ければお分かりのようにバロック音楽がレパートリーの中心。とても爽やかな演奏をする指揮者なので、今度はハイドンではなく彼のモーツァルトやバッハなどを聞いてみたいです。あっ、彼のハイドンの演奏自体は決して悪いわけじゃなく、むしろ香港フィルのよくコントロールして、とても自由な気分にさせてくれるものでした。

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